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小さな研究者

2025-02-06
2月に入り、寒波が長引いていますね。
天候の影響もあり、野菜の値上がりも高止まりのまま、今年はお鍋を囲むことも例年に比べて少なく、肌も心も懐も、寒波にさらされている気分です。

さて、先日、東京都の推進プログラムである『すくわくプログラム』を、講師を招いて行いました。
今年度のテーマは光です。

多目的スペースを使って、4つの体験ブースを設置しました。
OHPコーナーでは物を大きく映したり。
ライトテーブルコーナーの上で野菜のスライスを透かしてみたり。
マイクロスコープで自然物を観察してみたり。
大きなスクリーンに作ったペープサートを映してみたり。

子どもたちは一通りブースを回った後、気に入ったブースに戻ってきて触ったり動かしたりしていました。

特に大人の目を引き付けたのはマイクロスコープコーナーです。

スティック型のカメラの先端にライトが取り付けられ、そこに素材を置くと、隣にあるパソコンの画面に拡大されたものが映るという仕組みです。
素材は貝殻や石、マイタケ、布など、「観察したら面白そう~!」と大人が思ったものを用意しました。

そこに来た4歳児の女の子。

薄暗い中で細く光るライトの光、そしてパソコン。
そしてそれらを自由に操作できるということもあってか、気分は研究者!

「ちょっとまって!これは何!?」
「ここが魔法か~」

と、パソコンに顔を近づけて話しています。

その姿に周りにいる大人たちはその子を“所長”と呼ばざるを得ません。

そろそろお昼ご飯の時間。
「所長!そろそろ給食の時間です。お部屋に戻りましょう!」と言っても、気持ちまで研究者に染まった彼女は、まだまだ見たい気持ちが収まりません。

そこで、給食室から新たな研究材料が運ばれました。

それはその日の給食の主菜である、鰆の磯辺焼きのかけらです。

マイクロスコープでみると、白い身にくっついている大きな青のりが、まるで鉱物のよう。
・・・と私は思ったのですが・・・・。

彼女にはそれが大陸に見えたようです。
「ここはアメリカ、ここは韓国、ここは地獄!」
と大喜び!

子どもの視点の面白さに引き付けられていた大人たちも、「アメリカ、韓国、地獄」の韻の気持ちよさに大笑い。

こんなに探究する子どもの姿が見られて、私たち大人も大満足でした。

※3月後半にもプロジェクトを行う予定です。